当店の「もろこし」の主原料として使用されている小豆は、昼夜の寒暖の差が大きく上質の農作物が育つ地として有名な北海道十勝産のもの。その小豆も丸ごと使用するのではなく、一番美味しいとされる「芯」の部分を粉にして贅沢に使用しております。それはわずかしかとれない希少な部分、まさに「吟醸小豆」と呼ぶに相応しい貴重な原料です。
小豆の最もおいしい「芯」の部分、いわゆる「吟醸小豆」は、従来の小豆粉と比べると3倍もの値になります。しかし、とにかく良い材料を使ってとびきりの美味しい「もろこし」を味わっていただきたいという思いから、材料に妥協せず、上品な甘さと口当たりをもった風味豊かな「もろこし」を作り続けています。
菓子を作る人間は、自分の腕を信じて終わるようではいけない。美味しいお菓子は、職人の技術だけでは完成しません。良い材料を揃えて、その素材の味を最大限に活かすことこそ、菓子作りに与えられた使命と言えるのではないでしょうか。
「唐土庵いさみや」の「もろこし」作りの信条は、徹底して良い原料にこだわること。そして、秋田を代表する、秋田らしいオリジナル性の高い菓子を作ることに対して誇りを持つことにあります。小豆を使ったお菓子は全国に多々ありますが、炒り小豆を使ったお菓子は珍しい存在です。私たちは、「もろこし」こそが、秋田が全国に誇れる唯一の菓子だと自信を持っています。また、そうしたプライドを持ちながら「もろこし」作りに取り組んでまいりたいと考えています。
唐土庵は、伝統や文化に結び付く地域性のある商品を作ることにこだわり、心を込めた「もろこし」を皆様へお届けしていきます。